2017年頭所感
謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
平成29年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
【2016年は 組織体制、事業開発強化の年】
当社業績においてはお陰様をもって好調に推移致しましたが、総じて、今後の新たなステージを見据えて組織体制、及び事業開発の強化の1年となりました。全社で事業拡大に取り組んだ結果、2016年8月決算では前年度に続く増収増益を果たし、何よりも付加価値のある製品開発・販売を進めた結果、売上高粗利益率が３％上昇、過去最高の利益を創出する事が出来ました。これもひとえに、日頃からお世話になっているお得意先様、パワーパートナーの皆様、ステークホルダーの皆様のお陰によります。この場をお借りして、心からの御礼を申し上げます。
昨年初冒頭の所感で表明した通り、国際イベントであるG７伊勢志摩サミットへ商品協賛を果たし、製法特許登録をしたアロマおしぼりも、訪日旅行者を中心としたサービス業に受け入れられ、粗利益貢献へと大きく繋げることが出来ました。また、本業のおしぼりレンタル業も、東京理科大との産学連携による統計分析を用い徹底した管理会計下のもと、粗利益貢献がさらに向上致しました。しかしながら、一昨年来の取り組みで確立した当社独自の予算制度を用いた売上高伸び率は当初約110%成長を見込んでいた所、予算設定の未熟さと、新製品発表の遅れから約106%成長へと留まりました。今後は、少子高齢化の時代背景を鑑みながら、さらなる競争優位と健全な成長性を保つために、社員一同、弛まずに全社発展へと精進してまいります。
2016年11月1日には、創業50年(2017年9月20日)を前に、今後50年の成長と現在の事業の展望し、長年使い続けた藤波タオルサービスの名前に別れを告げ、心機一転、FSXとして社名変更を致しました。また、2017年春にはCIの変更によるビジュアル面の一新を予定しております。
一方、人財面において今後の労働生産人口の急激な減少が予測される中、当社としてさらなる業務の効率化を図ると共に、労働時間の短縮や有休消化の奨励、教育制度の充実、そして新卒採用、女性雇用、高齢者雇用と、ダイバーシティ経営を一層進める事が出来ました。当社の課題である経営マネジメント層の強化を主題として位置付け、経営戦略研究会も発足、今後も若手マネージャー層の抜擢を進め、ミドルマネジメント層の強化に努めてまいります。また専門分野においては、社外より複数のアドバイザーを迎え、経産省他、関連省庁からもご支援を賜り、専門分野でのR&D体制、人財育成の整備を致しました。
その中で、付加価値の創出として水面下で進めておりましたIoT事業の特許申請や、2017年春に発表予定の日本製の家電開発でも特許申請を果たし、設備製造ラインの強化によって、肌触りのよい伊勢木綿を用いた手ぬぐいおしぼりレンタルサービスの開発や、その他のおしぼり製造開発でも特許申請が相次いだ1年でした。未だ実際の事業が確立するまでには幾つかの整備が必要ですが、順次、体制を整えてまいります。併せて、海外事業においても未だ整備段階でありますが、新たにASEAN展開の為に人財を配置し、昨夏には今後も成長が期待される北米市場展開のため拠点となる米国法人も設立いたしました。
【2017年は、新たなステージを表現する年】
新社名の由来とともに、2017年は新しいカタチを表現（Xpress）してまいります。様々な事業をいくつもの要素と掛け合わせ、その中でも主力となる要素を持った新製品を発表致します。これは、当社の存在価値を示すとともに、おしぼり産業や、日本のものづくりにおいても１つのメッセージになると確信をしております。また、当社グループであるBIEE合同会社が発表を予定しているAPI自動生成サーバ技術も、当社グループでの活用はもとより、全世界の開発者向けにリリースをしてまいります。これらの事から、ものづくりでもITでも、当社が生み出した日本技術として、海外への展開を目標に掲げてまいります。
さらに、前述通り、今春に予定している新VIによって当社FSXブランドの確立に努める一方、今後の人財開発のために、新卒採用へ一層力を入れるとともに、人事労務部門にも積極的に人員を配備し、当社従業員のエンゲージメント整備に強化を図ります。また、ブランド確立のため、昨年来より社長直轄組織とした品質保証委員会を創設するにあたり、専門家を招聘し、課題毎に研究テーマを進め、衛生管理部門の新設を検討して参りました。おしぼりを事業軸とした際の衛生管理の役割は当たり前ではありますが、事業拡大についても非常に重要な要素になると考えております。2017年は衛生管理分野にも、今まで以上に主題を持って取り組んでまいります。
ステークホルダーの皆様のご期待に応え、顧客価値を上げ、パワーパートナーの皆様にもお役立ちが出来る様、2017年は創業50年の節目であるとともに、次の50年を描く大事な1年として、スタッフ一同、精進してまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
【当社の今後のビジョン】
事業の根幹であるおしぼりを軸とし、おしぼり分野における最グローバル企業、最先端企業として組織体制を創ります。当社には、「市場開発、人財開発、組織開発、業態開発、研究開発、商品開発」と六大開発を掲げています。今後は、過去の50年の伝統を受け継ぎながら、未来に向けて、時代の波にあった新しい技術や、ダイバーシティの観点による人財配置により、自社だけでなく、おしぼり産業の全体の発展に貢献するとともに、おしぼり産業を海外へも輸出する事で、今後の少子高齢化にも対応したいと考えています。そのために、今後は投資分野を、サイエンスやIT、製品開発、流通体制、人財へと重点化するとともに、計画的なファイナンスをチーム体制で取り組んでいきたいと考えています。
平成29年1月 1日
FSX株式会社
代表取締役社長 兼 最高経営責任者 藤波 克之
