年頭所感

平成31年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

2018年は新しい事業化に挑戦をした年

弊社の業績は、この数年来に引き続き堅調に推移をしてまいりましたが、2018年8月度決算では増収減益となりました。前年対比売上増を果たした一方、この数年取り組んできた製品開発、サービスの発表スケジュール等の遅れにより、経費先行となり、十分な売上と利益の創出を果たす事が出来ませんでした。具体的には、おしぼり冷温庫『REION』のLサイズを4月に発売いたしましたが、初期導入が遅れ、またSサイズについては2019年の発売スケジュールとなっています。また、『ポケットおしぼり(Pocket Oshibori)』や『VB(ブイビー)』のブランディング活動を精緻に進めた結果、それぞれの事業化が年度内に達成できず、取引先を始めとしたステークホルダーの皆様には大変ご迷惑をおかけした一年となりました。これらの製品・事業については、今春には出揃い、2019年は全社一丸となって市場投入を進めてまいります。
2018年は経済産業省による「地域未来牽引企業」に選定され、またサウジアラビア中小企業庁の訪日研修プログラムの一環としても選ばれる等、非常に誇りのある一年でもありました。トピックスとしては、1月に化粧品製造業許可・化粧品製造販売業許可を取得しました。また新しい事業化に挑戦する為に、3月には10年ぶりに資本金増資を行い、初めて第三者割当による資本を受入れる等、新たな局面を迎えた一年にもなりました。さらに海外事業については、7月より全米に弊社のおしぼり提供を開始しています。日本発の「おしぼり文化」を海外に展開するこの取り組みについては、新聞等のメディアにも多数紹介戴きました。2019年以降も海外への「おしぼり文化」の輸出を鋭意進めて参ります。
昨年は日本全国で災害が多かった一年になりました。弊社はヤフー株式会社を中心とした民間主導による緊急災害対応アライアンス「SEMA(シーマ)」を通じて、被災地域に対して、必要とされる物資の支援を行ってまいりました。今後も企業として、積極的に活動し、社会貢献を行ってまいります。
労働集約型の企業でもある弊社は、日本国内の人口減少による働き手の不足に直面をしています。データ&コミュニケーション事業の推進によりIT化を一層進め、効率の良い企業経営を目指し、働き方改革に真摯に取り組んで参ります。2019年はこれらの取組みについて、新しいサービスの発表も予定しています。

2019年は新しいブランド確立の年

2016年の社名変更に始まったCI(コーポレート・アイデンティティ)を再定義・整えていく一連の作業は未来を見据えるとともに、私たちの振り返りの機会でもあります。自らを冷静に見るほどに、社会の一員であることも気づかされました。これからもFSXが、そして「おしぼり」が、様々な概念やヒト・モト・コトと共に、広く社会に役立てる存在でありたいと願っています。
2019年は、FSXが掲げている「おもてなしの感動を創造し、世界中に笑顔を届ける」というミッションに加え、FSXの企業スタンスとして「共生」を宣誓する新しいスタートを切りました。
変化の著しい多様性の時代に対応する為に、開発を進めてきた新しい製品・サービスを確立させ、FSXブランドとして国内外へと発信し、強化する一年になります。
具体的には、『REION』のSサイズを市場に投入し、製品群が出揃います。ホテルや外食産業に携わる方々とのアライアンスにも積極的に取り組み、その他オフィスやスポーツ等、新しい市場への展開も図っていきます。また、ポケットおしぼりは、昨年発表したスタンダードシリーズに続いて、今年は人気の高いアロマシリーズや、その他の差別化された製品の販売をより強化して参ります。さらに、弊社の要となる『VB』を、新たなサービス体制を整えて発表を致しますのでご期待ください。
2019年は東京オリンピック・パラリンピックの前年であり、春には新しい元号が始まります。新しいステージとなる2019年、おしぼり産業に少しでも貢献できる様、また多様性の時代にも対応して持続的成長が図れる様に、スタッフ一同精進してまいります。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2019年 1月 1日
FSX株式会社
代表取締役社長 兼 最高経営責任者
藤波 克之